東京都デートクラブ条例について

東京都デートクラブ営業等の規制に関する条例(全文)

改正 平成17年12月22日 条例第172号


目次

第1章 総則 (第1条―第6条)

第2章 営業に関する規制等
第1節 デートクラブ営業に関する規制等 (第7条―第14条)
第2節 利用カード販売業に関する規制等 (第15条―第15条の8)
第3節 監督等 (第16条―第19条)

第3章 青少年の健全育成確保のための知事の活動等 (第20条―第23条)

第4章 雑則 (第24条)

第5章 罰則 (第25条―第27条)

附則


第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、デートクラブ営業及び利用カード販売業について必要な規制を行うとともに、これらの営業に係る特定の行為を禁止すること等により、青少年の健全な育成を阻害する行為を防止し、及び清浄な風俗環境を保持することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一 デートクラブ営業 客と他の異性の客との間における対価を伴う交際を仲介する営業をいう。

二 デートクラブ営業者 東京都の区域内において営業所、事務所又は客と他の異性の客との接触場所を設けてデートクラブ営業を営む者をいう。

三 青少年 18歳未満の者をいう。

四 利用情報 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号。第9条第1項第1号において「法」という。)第2条第9項に規定する店舗型電話異性紹介営業又は同条第10項に規定する無店舗型電話異性紹介営業(第15条第1項第3号において「店舗型電話異性紹介営業等」という。)に係る役務の提供を受けるために必要な暗証番号等の情報をいう。

五 利用カード 利用情報を記入した文書その他の物品をいう。

六 利用カード販売業 利用カードの販売(利用情報を口頭、閲覧その他の方法により伝達し、これに対する対価を得る場合を含む。以下同じ。)をする営業(利用カードの販売を委託することによる営業を含む。)をいう。

七 利用カード販売業者 東京都の区域内において利用カード販売業を営む者をいう。

八 広告物 屋内又は屋外で公衆に表示されるものであって、看板、立看板、はり紙及びはり札並びに広告塔、広告板、建物その他の工作物に掲出され、又は表示されたもの並びにこれらに類するものをいう。

(都の責務)

第3条 都は、デートクラブ営業及び利用カード販売業に関し、青少年の健全な育成を阻害する行為を防止し、及び清浄な風俗環境を保持するため、必要な施策を行うものとする。

(都民の責務)

第4条 都民は、デートクラブ営業及び利用カード販売業に係る環境及び行為が青少年の健全な育成を阻害しないよう努めなければならない。

(営業者の責務)

第5条 デートクラブ営業者及び利用カード販売業者は、デートクラブ営業及び利用カード販売業が青少年の健全な育成を阻害する行為を誘発し、又は助長することのないよう努めるとともに、地域の清浄な風俗環境を保持するよう努めなければならない。

(青少年の人権等への配慮)

第6条 この条例の運用に当たっては、青少年の人権を尊重するとともに、青少年の身体的又は精神的な特性に配慮しなければならない。

第2章 営業に関する規制等
第1節 デートクラブ営業に関する規制等

(営業の届出等)

第7条 東京都の区域内において営業所又は事務所を設けてデートクラブ営業を営もうとする者は、営業を開始しようとする日の10日前までに、営業所又は事務所を設ける場所ごとに、東京都公安委員会規則(以下「公安委員会規則」という。)で定めるところにより、次に掲げる事項を東京都公安委員会(以下「公安委員会」という。)に届け出なければならない。

一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名

二 営業所又は事務所を設ける場所の名称及び所在地

三 前2号に掲げるもののほか、公安委員会規則で定める事項

2 前項の規定による届出をした者は、当該届出に係るデートクラブ営業を廃止したとき、又は同項各号に掲げる事項(同項第2号に掲げる事項にあっては、営業所又は事務所の名称に限る。)に変更があったときは、その日から起算して10日以内に、公安委員会規則で定めるところにより、廃止又は変更に係る事項を公安委員会に届け出なければならない。

3 第1項の規定による届出をした者は、青少年が当該届出に係る営業所に立ち入ることができない旨を、公安委員会規則で定めるところにより、営業所の入り口に表示しなければならない。

(営業に係る営業所の設置禁止区域)

第8条 デートクラブ営業者は、東京都の区域内にある次に掲げる施設の敷地(これらの用に供するものと決定した土地を含む。)の周囲200メートルの区域内並びに都市計画法(昭和43年法律第100号)第8条第1項第1号に規定する第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域及び準住居地域内(以下「営業所設置禁止区域」と総称する。)においては、営業所を設置してはならない。

一 学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する学校(大学を除く。)

二 児童福祉法(昭和22年法律第164号)第7条に規定する児童福祉施設

三 図書館法(昭和25年法律第118号)第2条第1項に規定する図書館

四 医療法(昭和23年法律第205号)第1条の5第1項に規定する病院及び同条第2項に規定する患者を入院させるための施設を有する診療所

2 前項の規定は、同項の適用の際、現に前条第1項の規定による届出をしてデートクラブ営業を営んでいる者の当該営業所については、前項の規定の適用の日から2年を経過する日までの間は、適用しない。

(広告及び宣伝の規制)

第9条 何人も、次に掲げる場所を除き、デートクラブ営業の営業所の名称、所在地若しくは電話番号その他の当該営業に関する事項(以下「デートクラブ営業の営業所の名称等」という。)に係る広告物を表示し、又はデートクラブ営業の営業所の名称等に係る広告を記載した文書、図画その他の物品(以下「広告文書等」という。)を配置してはならない。

一 法第2条第1項に規定する風俗営業(同項第8号の営業を除く。)、同条第6項に規定する店舗型性風俗特殊営業及び同条第9項に規定する店舗型電話異性紹介営業に係る営業所

二 東京都青少年の健全な育成に関する条例(昭和39年東京都条例第181号)第8条の規定により指定された映画等を上映し、又は上演する興行場

三 デートクラブ営業に係る営業所

2 何人も、営業所設置禁止区域においては、前項各号に掲げる場所(以下「青少年立入禁止場所」という。)を除き、デートクラブ営業の営業所の名称等に係る広告文書等を配布してはならない。

3 前項の規定にかかわらず、何人も、デートクラブ営業の営業所の名称等に係る広告文書等を青少年に配布してはならない。

(デートクラブ営業者の禁止行為)

第10条 デートクラブ営業者は、次に掲げる行為をしてはならない。

一 青少年を客とすること。

二 青少年を客に接する業務に従事させること。

(デートクラブ営業者の広告及び宣伝の委託に伴う指導義務)

第11条 デートクラブ営業者は、当該営業に係る広告物の表示又は広告文書等の配置若しくは配布(以下「広告物の表示等」という。)を委託した場合は、当該デートクラブ営業者その他の者から委託を受けた者が、当該広告物の表示等に関し、第9条の規定に違反しないよう指導に努めなければならない。

(指示)

第12条 公安委員会は、デートクラブ営業者又はその代理人、使用人その他の従業者(以下「代理人等」という。)が、当該営業に関し、第7条、第9条から前条まで、第16条並びに第17条第1項及び第2項の規定に違反したときは、当該デートクラブ営業者に対し、青少年の健全な育成を阻害する行為又は清浄な風俗環境を害する行為を防止するため必要な指示をすることができる。

2 公安委員会は、デートクラブ営業者その他の者から当該営業に係る広告物の表示等について委託を受けた者が、当該広告物の表示等に関し、第9条の規定に違反した場合においては、当該デートクラブ営業者に対し、当該委託を受けた者に当該広告物の表示等に関して前条に規定する指導をするよう指示をすることができる。

(営業の停止等)

第13条 公安委員会は、デートクラブ営業者が前条の規定による指示若しくは第19条第1項の規定による命令に従わなかったとき、又はデートクラブ営業者若しくはその代理人等が当該営業に関し次の各号のいずれかに該当する行為をしたときは、当該デートクラブ営業者に対し、6月を超えない範囲内で期間を定めて、当該営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

一 第25条(同条第2項第1号を除く。)の違反行為

二 刑法(明治40年法律第45号)第175条又は第182条の罪に当たる違法な行為

三 売春防止法(昭和31年法律第118号)第5条から第13条までに規定する罪に当たる違法な行為

四 児童福祉法第34条第1項第6号又は第9号の規定に違反する行為

五 労働基準法(昭和22年法律第49号)第56条第1項又は第61条第1項(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(昭和60年法律第88号)第44条第2項の規定により適用される場合を含む。)の規定に違反する行為

六 児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(平成11年法律第52号)第4条から第8条までの罪に当たる違法な行為

七 東京都青少年の健全な育成に関する条例第18条の6の規定に違反する行為

2 公安委員会は、デートクラブ営業者に対して前条第2項の規定による指示をした場合において、当該指示の後3月以内に、当該デートクラブ営業者その他の者から当該営業に係る広告物の表示等の委託を受けた者が、当該広告物の表示等に関し、第9条の規定に違反したときは、当該デートクラブ営業者に対し、6月を超えない範囲内で期間を定めて、当該営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

3 公安委員会は、前2項の場合において、当該デートクラブ営業者が営業所設置禁止区域に営業所を設けて当該営業を営んでいる者であるときは、その者に対し、当該営業所の営業の停止の命令に代えて、当該営業所の営業の廃止を命ずることができる。

(聴聞の特例)

第14条 公安委員会は、前条第1項若しくは第2項の規定により営業の停止を命じ、又は同条第3項の規定により営業の廃止を命じようとするときは、東京都行政手続条例(平成6年東京都条例第142号。以下「行政手続条例」という。)第13条第1項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。

2 公安委員会は、聴聞を行うに当たっては、その期日の1週間前までに、行政手続条例第15条第1項の規定による通知をし、かつ、聴聞の期日及び場所を公示しなければならない。

3 公安委員会は、前項の通知を行政手続条例第15条第3項に規定する方法によって行う場合においては、同条第1項の規定により聴聞の期日までにおくべき相当の期間は、2週間を下回ってはならない。

4 第1項の聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。

  第2節 利用カード販売業に関する規制等

(営業の届出等)

第15条 東京都の区域内において営業所若しくは事務所を設け、又は自動販売機を設置して利用カード販売業を営もうとする者は、営業を開始しようとする日の10日前までに、営業所若しくは事務所を設け、又は自動販売機を設置する場所ごとに、公安委員会規則で定めるところにより、次に掲げる事項を公安委員会に届け出なければならない。

一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名

二 営業所若しくは事務所又は自動販売機を設置する場所の名称及び所在地

三 利用カードに記入された利用情報(利用カードの販売において伝達される利用情報を含む。)により役務の提供を受けることができる店舗型電話異性紹介営業等に係る営業所又は事務所の名称及び所在地

四 利用カードの販売を委託する場合にあっては、当該利用カードの販売を受託した者の氏名又は名称及び住所(その者が法人の場合にあっては、さらに代表者の氏名)並びに当該委託に係る利用カードの販売をする営業所及び利用カードの販売をする自動販売機を設置する場所の名称及び所在地

五 前各号に掲げるもののほか、公安委員会規則で定める事項

2 第7条第2項の規定は、前項の規定による届出をした者について準用する。この場合において、同条第2項中「同項各号に掲げる事項(同項第2号に掲げる事項にあっては、営業所又は事務所の名称に限る。)」とあるのは、「第15条第1項各号に掲げる事項(同項第2号に掲げる事項にあっては、営業所若しくは事務所又は自動販売機を設置する場所の名称に限る。)」と読み替えるものとする。

3 第1項の規定による届出をした者(自動販売機を設置して利用カード販売業を営む者に限る。)は、自己の氏名又は名称その他公安委員会規則で定める事項及び青少年が購入することができない旨を、公安委員会規則で定めるところにより、利用カードの販売に係る自動販売機の見やすい箇所に表示しなければならない。

(営業に係る営業所の設置禁止区域等)

第15条の2 利用カード販売業者は、営業所設置禁止区域においては、青少年立入禁止場所を除き、営業所を設置してはならない。

2 前項の規定は、同項の適用の際、現に前条第1項の規定による届出をして利用カード販売業を営んでいる者の当該営業所については、前項の適用の日から2年を経過する日までの間は、適用しない。

(広告及び宣伝の規制)

第15条の3 何人も、営業所設置禁止区域においては、青少年立入禁止場所又は前条第2項の規定によりその設置が認められている営業所を除き、利用カード販売業の営業所の名称、所在地若しくは電話番号、利用カードの販売に係る自動販売機の設置場所その他の当該営業に関する事項(以下「利用カード販売業の営業所の名称等」という。)に係る広告物を表示し、又は利用カード販売業の営業所の名称等に係る広告文書等を配置し、若しくは配布してはならない。

2 前項の規定にかかわらず、何人も、利用カード販売業の営業所の名称等に係る広告文書等を青少年に配布してはならない。

3 第1項の規定は、同項の適用の際、現に第15条第1項の規定による届出をして利用カード販売業を営んでいる者が表示している利用カード販売業の営業所の名称等に係る広告物については、第1項の適用の日から1月を経過する日までの間は、適用しない。

(販売等の規制)

第15条の4 何人も、営業所設置禁止区域においては、青少年立入禁止場所又は第15条の2第2項の規定によりその設置が認められている営業所を除き、利用カードの販売、頒布、贈与、交換若しくは貸付け又は利用情報の教示(以下この条において「利用カードの販売等」という。)をしてはならない。

2 何人も、青少年立入禁止場所を除き、利用カードの販売に係る自動販売機を設置し、又は自動販売機に利用カードを収納してはならない。

3 第1項の規定にかかわらず、何人も、青少年に利用カードの販売等をしてはならない。

(利用カード販売業者の販売の委託に伴う指導義務)

第15条の5 利用カード販売業者は、当該営業に係る利用カードの販売を委託した場合は、当該委託を受けた者が、当該利用カードの販売に関し、前条の規定に違反しないよう指導に努めなければならない。

(指示)

第15条の6 公安委員会は、利用カード販売業者又はその代理人等が、当該営業に関し、第15条、第15条の3から前条まで、第16条並びに第17条第1項及び第2項の規定に違反したときは、当該利用カード販売業者に対し、青少年の健全な育成を阻害する行為又は清浄な風俗環境を害する行為を防止するため必要な指示をすることができる。

2 公安委員会は、利用カード販売業者から当該営業に係る利用カードの販売について委託を受けた者が、当該利用カードの販売に関し、第15条の4の規定に違反した場合においては、当該利用カード販売業者に対し、当該委託を受けた者に当該利用カードの販売に関して前条に規定する指導をするよう指示することができる。

(営業の停止等)

第15条の7 公安委員会は、利用カード販売業者が前条の規定による指示若しくは第19条第1項の規定による命令に従わなかったとき、又は利用カード販売業者若しくはその代理人等が当該営業に関し第25条(同条第2項第3号を除く。)の違反行為をしたときは、当該利用カード販売業者に対し、6月を超えない範囲内で期間を定めて、当該営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

2 公安委員会は、利用カード販売業者に対して前条第2項の規定による指示をした場合において、当該指示の後3月以内に、当該利用カード販売業者から当該営業に係る利用カードの販売の委託を受けた者が、当該利用カードの販売に関し、第15条の4の規定に違反したときは、当該利用カード販売業者に対し、6月を超えない範囲内で期間を定めて、当該営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

3 公安委員会は、前2項の場合において、当該利用カード販売業者が営業所設置禁止区域に営業所を設けて当該営業を営んでいる者であるときは、その者に対し、当該営業所の営業の停止の命令に代えて、当該営業所の営業の廃止を命ずることができる。

(聴聞の特例)

第15条の8 第14条の規定は、公安委員会が前条第1項若しくは第2項の規定により営業の停止を命じ、又は同条第3項の規定により営業の廃止を命じようとするときについて準用する。

  第3節 監督等

(従業員名簿)

第16条 デートクラブ営業者及び利用カード販売業者は、営業所又は事務所を設けた場所ごとに、従業員名簿を備え、これに当該デートクラブ営業又は利用カード販売業に係る業務に従事する者の氏名、生年月日、住所その他公安委員会規則で定める事項を記載しなければならない。ただし、営業所又は事務所を設けた場所ごとに、労働基準法第107条に規定する労働者名簿を備え付けている場合は、これを従業員名簿に代えることができる。

(報告及び立入り)

第17条 公安委員会は、この条例の施行に必要な限度において、デートクラブ営業者及び利用カード販売業者に対し、その業務に関して報告又は資料の提出を求めることができる。

2 警察職員は、この条例の施行に必要な限度において、デートクラブ営業に係る営業所(個室その他これに類する施設(以下この項において「個室等」という。)を設ける営業所にあっては、客が在室する個室等を除く。第21条第2項において同じ。)若しくは事務所又は利用カード販売業に係る営業所若しくは事務所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査し、又は関係者に質問することができる。

3 前項の規定により警察職員が立ち入るときは、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

4 第2項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

(現場における警察官の措置)

第18条 警察官は、第9条又は第15条の3第1項若しくは第2項の規定に違反する行為をしている者に対し、当該違反行為を中止することを命ずることができる。

(違反広告物の除却等)

第19条 公安委員会は、第9条第1項又は第15条の3第1項の規定に違反して広告物を表示した者に対し、当該違反に係る広告物の除却その他必要な措置を命ずることができる。

2 公安委員会は、前項の措置を命じようとする場合において、当該広告物を表示した者を過失がなくて確知することができないときは、警察職員に同項の措置を行わせることができる。

3 公安委員会は、第9条第1項又は第15条の3第1項の規定に違反して表示された広告物がはり紙であるときは、警察職員に当該違反に係るはり紙を除却させることができる。

4 公安委員会は、第9条第1項又は第15条の3第1項の規定に違反して表示された広告物がはり札(ベニヤ板、プラスチック板その他これらに類するものに紙をはり、容易に取り外すことができる状態で工作物等に取り付けられているものに限る。以下同じ。)又は立看板(木枠に紙張り若しくは布張りをし、又はベニヤ板、プラスチック板その他これらに類するものに紙をはり、容易に取り外すことができる状態で立てられ、又は工作物等に立て掛けられているものに限る。以下同じ。)で、管理されずに放置されているものであるときは、警察職員に当該違反に係るはり札又は立看板を除却させることができる。

5 公安委員会は、前項の規定により除却したはり札又は立看板を保管しなければならない。ただし、当該はり札又は立看板について権原を有する者から、相当の期間を経過しても返還の請求がないときには、これを廃棄することができる。

6 前項の規定による保管、返還及び廃棄の手続は、公安委員会規則で定めるものとする。

第3章 青少年の健全育成確保のための知事の活動等

(環境改善活動、啓発活動等)

第20条 知事は、青少年の健全な育成を図るため、都民、区市町村又は公共的団体と協力して、青少年に係る環境改善活動に努めるものとする。

2 知事は、都民並びにデートクラブ営業者及び利用カード販売業者に対し、青少年の健全な育成を図るため、啓発活動に努めるものとする。

3 前2項に定めるもののほか、知事は、デートクラブ営業及び利用カード販売業に関し、青少年の健全な育成を図るため、必要な活動に努めるものとする。

(環境改善活動等に伴う報告、立入り等)

第21条 知事は、前条の活動を行うに当たり、その活動に必要な限度において、デートクラブ営業者及び利用カード販売業者に対し、その業務に関して報告又は資料の提出を求めることができる。

2 関係公務員は、前条の活動を行うに当たり、その活動に必要な限度において、営業時間中に、デートクラブ営業及び利用カード販売業に係る営業所又は事務所に対する立入り、従業員名簿、書類その他の物件の検査又は関係者に対する質問を要求することができる。

3 前項に規定する関係公務員は、知事の事務部局に勤務する職員で知事の指定したものとする。

4 第2項の場合において、当該関係公務員は、東京都規則で定める身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

5 知事は、第1項及び第2項の規定の施行に関し、公安委員会と緊密な連携を保持するものとする。

6 知事は、前条の活動を行うに当たり、その活動に必要な限度において、第7条第1項若しくは第2項(第15条第2項において準用する場合を含む。)又は第15条第1項に規定する届出事項その他の事項に関して、公安委員会に照会することができる。

(勧告等)

第22条 知事は、第20条の活動を行うに当たり、デートクラブ営業者及び利用カード販売業者に対し、青少年に係る環境の改善を図るため必要と認めるときには、勧告を行い、又は是正を求めることができる。この場合、東京都規則で定める様式によるものとする。

(環境改善活動における措置)

第23条 知事は、第20条第1項に規定する環境改善活動を行う場合には、あらかじめ時期及び地域を公示するものとする。

2 知事は、第20条第1項に規定する環境改善活動において、第9条第1項又は第15条の3第1項の規定に違反して表示された広告物を発見した場合は、その広告物がはり紙、はり札又は立看板であるときは、デートクラブ営業及び利用カード販売業に係る環境が青少年の健全な育成を阻害することを防止するため、当該違反に係るはり紙、はり札又は立看板を関係公務員に除却させることができる。

3 知事は、前項の規定により除却した広告物がはり札又は立看板であるときは、これを保管しなければならない。ただし、当該はり札又は立看板について権原を有する者から、相当の期間が経過しても返還の請求がないときは、これを廃棄することができる。

4 前項の規定による保管、返還及び廃棄の手続は、東京都規則で定めるものとする。

5 知事は、第2項及び第3項の規定の施行に関し、公安委員会と緊密な連携を保持するものとする。

6 第2項に規定する関係公務員は、知事の事務部局に勤務する職員で知事の指定したものとする。

7 第2項の場合において、当該関係公務員は、東京都規則で定める身分を示す証明書を携帯し、必要があるときは提示しなければならない。

8 前各項に定めるもののほか、知事が関係公務員に行わせる措置に関して必要な事項は、東京都規則で定める。

  第4章 雑則

(委任)

第24条 この条例に定めるもののほか、この条例(第3章を除く。)の施行に関して必要な事項は、公安委員会規則で定める。

  第5章 罰則

(罰則)

第25条 第13条又は第15条の7の規定による公安委員会の処分に違反した者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

2 次の各号のいずれかに該当する者は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

一 第8条第1項の規定に違反した者

二 第10条の規定に違反した者

三 第15条の2第1項の規定に違反した者

四 第18条の規定による警察官の命令に違反した者

3 第15条の4第2項又は第3項の規定に違反した者は、50万円以下の罰金に処する。

4 次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金に処する。

一 第7条第1項又は第15条第1項の規定に違反して届出をせず、又は虚偽の届出をした者

二 第15条の4第1項の規定に違反した者

5 次の各号のいずれかに該当する者は、20万円以下の罰金に処する。

一 第7条第2項(第15条第2項において準用する場合を含む。)の規定に違反して届出をせず、又は虚偽の届出をした者

二 第16条の規定に違反して従業員名簿を備えず、又はこれに必要な記載をせず、若しくは虚偽の記載をした者

三 第17条第1項の規定による報告若しくは資料の提出を拒み、若しくは同項の規定による報告若しくは資料の提出について虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料を提出し、又は同条第2項の規定による立入り若しくは帳簿等の検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者

第26条 第10条第2号に掲げる行為をした者は、当該青少年の年齢を知らないことを理由として前条第2項第2号の規定による処罰を免れることができない。ただし、当該青少年の年齢を知らないことに過失がない場合は、この限りでない。

(両罰)

第27条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第25条の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同条の罰金刑を科する。

  附 則

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から起算して2月を経過した日から施行する。
(テレホンクラブ等営業及びデートクラブ営業に関する経過措置)

2 この条例の施行の際、現にテレホンクラブ等営業又はデートクラブ営業を営んでいる者については、第7条第1項に規定するテレホンクラブ等営業又はデートクラブ営業を営もうとする者とみなして、同条の規定を適用する。この場合において、同条第1項中「営業を開始しようとする日の10日前までに」とあるのは、「平成9年9月30日までに」とする。

3 前項の規定により第7条第1項の規定による届出をした者の当該営業については、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)から2年を経過する日までの間は、第8条第1項の規定は適用しない。

(広告物に関する経過措置)

4 この条例の施行の際、現に表示されているテレホンクラブ等・デートクラブ営業の営業所の名称等に係る広告物については、施行日から平成9年10月31日までの間は、第9条第1項の規定は適用しない。

(自動販売機による利用カードの収納等に関する経過措置)

5 この条例の施行の際、現に利用カードを自動販売機に収納している者については、施行日から平成9年10月31日までの間は、第10条第1項の規定は、自動販売機による利用カードの販売に限り、適用しない。

6 この条例の施行の際、現に利用カードを自動販売機に収納している者については、施行日から平成9年10月31日までの間は、第10条第2項の規定は適用しない。

  附 則(平成10年条例第124号)

この条例は、公布の日から施行する。ただし、第9条第1項第1号の改正規定中「同条第4項に規定する風俗関連営業」を改める部分は、平成11年4月1日から施行する。

  附 則(平成11年条例第152号)

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から起算して2月を経過した日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の際、現にこの条例による改正前の東京都テレホンクラブ等営業及びデートクラブ営業の規制に関する条例第7条第1項の規定による届出をしてテレホンクラブ等営業を営んでいる者がこの条例による改正後の東京都テレホンクラブ等営業及びデートクラブ営業の規制に関する条例第7条第2項に規定する利用カードの販売(当該テレホンクラブ等営業に係る役務の提供を受けるために必要な電話番号、暗証番号等を口頭、閲覧その他の方法により伝達し、これに対する対価を得る場合に限る。)をしているとき又は同項第3号に規定する不特定又は多数の者に利用カードの販売をする者に対して当該テレホンクラブ等営業に係る利用カードの販売をしているときは、同条第3項に規定する利用カードの販売を新たにしようとするときとみなし、同項の規定を適用する。この場合において、同項中「販売を開始しようとする日の10日前までに、前項各号に掲げる事項」とあるのは、「平成12年3月31日までに、前項各号に掲げる事項(この項の規定により既に公安委員会に届け出た事項を除く。)」とする。

  附 則(平成13年条例第74号)
この条例は、公布の日から施行する。

  附 則(平成13年条例第130号)

(施行期日)

1 この条例は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律(平成13年法律第52号)の施行の日から施行する。
    (施行の日=平成14年4月1日)

(経過措置)

2 この条例の施行の際、現にこの条例による改正前の東京都テレホンクラブ等営業及びデートクラブ営業の規制に関する条例(以下「旧条例」という。)第7条第2項若しくは第3項の規定による届出をして利用カードの販売をしている者又は現にこの条例による改正後の東京都デートクラブ営業等の規制に関する条例(以下「新条例」という。)第15条第1項に規定する利用カード販売業(以下「利用カード販売業」という。)に該当する営業を営んでいる者については、この条例の施行の日から1月を経過する日(その日以前に同項各号に掲げる事項を届け出た場合にあっては、その届け出た日)までの間は、同項、新条例第15条の2第1項及び新条例第15条の3第1項(広告物の表示に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。

3 前項に規定する者は、この条例の施行の日から1月を経過する日(その日以前に新条例第15条第1項各号に掲げる事項を届け出た場合にあっては、その届け出た日)までの間、同条第3項の規定の適用については、この条例の施行の際、現に同条第1項の規定による届出をして当該利用カード販売業を営んでいる者とみなす。

4 附則第2項に規定する者がこの条例施行の日から1月を経過する日までの間に当該営業について新条例第15条第1項各号に掲げる事項を届け出た場合においては、当該届出に係る利用カード販売業を営んでいる者は、新条例第15条の2第2項及び新条例第15条の3第3項の規定の適用については、この条例の施行の際、現に新条例第15条第1項の規定による届出をして当該利用カード販売業を営んでいる者とみなす。

5 この条例の施行前にした旧条例第2条第3号に規定するテレホンクラブ等営業者(以下「テレホンクラブ等営業者」という。)の行為に係るこの条例の施行後における営業の停止、廃止その他の処分については、なお従前の例による。

6 旧条例の規定により東京都公安委員会がテレホンクラブ等営業者にした営業の停止、廃止その他の処分については、なお効力を有する。

7 この条例の施行前にした行為及び附則第5項の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの条例の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

  附 則(平成17年条例第172号)
この条例は、公布の日から施行する。

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